着物の基礎知識

着物を着る場所【入学式・卒業式】

着物を着る機会と言うのは色々有ります。ここでは入学式や卒業式に出席するお母さんの着物についてご紹介してみましょう。

昔、入学式や卒業式に出席するお母さん方の服装と言うと、紋付きの黒羽織が一般的であったと言われています。羽織は黒で中に着ている着物は小紋、または色無地の着物と言うスタイルの略礼装と言う物だったそうです。式そのものには先程記述した略礼装と言う形で出席して、その後に行われる謝恩会等では羽織を脱いで、訪問着と言うのは感じで出席すると言うスタイルだったそうです。

最近ではこう言ったスタイルはあまり見る事が無くなりました。スーツで出席するお母さん方が増えてきました。もちろんスーツでも良いのですが、式典に相応しい様な昔ながらの着物スタイルと言うのも廃れさせたくは有りませんよね。

現在、着物で入学式や卒業式などに出席する場合には、訪問着、附下、色無地の紋付き等が良いと思います。出来れば派手目な物ではなく、ご両親らしく控え目な模様にすると良いでしょう。また春と言う季節がら春らしい薄い色合いの着物を選ぶとセンスが有って良いかもしれませんね。

紋ですが、紋が付くと着物の格が上がってしまいます。ですから世話人、代表者と言う立場で出席する方は紋が付いていると良いでしょう。また無地の着物を着る場合には、素材を考えて縮緬は紋意匠等が良いと思います。紋が付いている場合には、着物の柄も大きめの物ではなくて小さめの物が良いと思います。

着物を着る場所【通夜等】

着物を着る場所はいくつも有りますが、着物でも喪服を着る様な場所をご紹介したいと思います。

【通夜】
近年のお通夜と言う物は、告別式の様な感じがあり、喪服ではなく黒のスーツで済ませる方が多くなってきた様な感じがあります。ただし和装でお通夜に参列する場合には、遺族であれば紋付きの喪服と言う事になりますが、弔問客と言う立場でいく場合には、立場をわきまえた装いで行く様にしましょう。

喪主を務める方は、お通夜も告別式と同じ様に第一礼装の喪服で弔問客をお迎えする様にしましょう。

弔問客の場合は、喪服でも色喪服(色は地味目の物にします)に併せて黒喪帯、色を逆にして黒喪服に色喪帯と言う様な略礼装で伺う様にしましょう。紋は1つか3つ紋にして、小物は正装と同じ物を持つ様にすると良いでしょう。

【法事】
報じも回忌が増すにつれて、喪の色合いを薄くして行くのが良いでしょう。遺族または近親者の方は正装か準礼装で構いませんが、招待されている人は略礼装で良いと思います。派手目な物でなく、色が付いていても無地の物等、控え目な物にします。帯は色喪帯で構いません。

【偲ぶ会】
故人を偲ぶ会と言うのも、最近は良く行われる様になってきたと思います。最近では宗教色が強い物ではなく、万人が行ける様な物になっています。この時に着ていく着物の場合は、法要で着るよりも色が薄い着物、無地、江戸小紋、等にしましょう。金銀の色は入れない様にするのが礼儀です。

着物を着る場所【告別式】

告別式に着ていく着物は喪用になります。いわゆる喪服と言う物になりますが、地方によって多少の違いが有る様なのです。それも昔と今では装いが違ってきていますので、その地方や風習を重んじる様な形で選ぶと良いと思います。

今の葬儀や告別式では、黒喪服に黒喪帯と言う正装が基本的には、親族や親近者達の装いになります。通常は弔問客においても正装するのが一般的となりますが、そんなに故人と面識がない場合には、着物か帯のどちらかを色物にしても良いと思います。この時には季節に合う様な感じで、袷・単衣・薄物と言う様に着分ける様にしましょう。真冬に夏の生地だと寒いですし、真夏に冬の生地だと暑いですので、過ごしやすい様にする工夫も必要です。

正装の黒喪服と言うのは、黒無地の着物に五つ紋を染め抜き日向にします。それに黒無地で作られている帯を締めると言う事になります。生地的には地紋が無いタイプの縮緬か羽二重を選びます。この縮緬と言うのは柔らかい感じで女性的な感じがしますので、女性の喪服にピッタリです。羽二重は男性用の紋付きに使われる生地になりますので、手触りも硬くて張っている様な感じになります。ただし光沢がありますので、見栄えはいいでしょう。

昔は喪服の生地を関東では羽二重を使って、関西では縮緬を使うと言うのが一般的でしたが、今ではそんな事もなく好きな物を使って喪服が作られています。また帯は袋帯か名古屋帯を使う様にするのが普通です。

着物を着る場所【結婚式・披露宴】(男性)

最近では着物を着る男性も多くなってきた様に感じます。その中でも結婚式や披露宴で着物を着る方もたくさんいると思います。

男性の第一礼装と言われているスタイルは、紋付き羽織袴になります。色柄は季節を問いませんので黒無地を一般的に使用することになります。袷の場合の黒紋付では、羽織と長着の両方を黒字の羽二重とします。薄物を着用する場合には絽を着用します。この時は折りにも五つ紋を、長着にも五つ紋を付ける様にして、染め抜きにしておきます。

袴には、縞織りと言う仙台平を付ける様にしますが、この縞が細いと年配者向き、太いと若い人向きと言う事になります。

この様に紋付き羽織袴と言う正装は結婚式や披露宴で着用されますが、新郎や親族等の男性陣、または仲人の男性の人が着用する物になります。これを洋服で例えるとモーニングやタキシードと言う事になります。

また、女性で言う色留袖の様な物も男性には有ります。色紋付きの羽織がそれにあたりまし。新郎のお色直しの時や親族の方が着用するのに適している着物です。

ブラックスーツ等と同様の着物、準礼装にあたる着物としては、紬やお召の着物に羽織、無地か縞で織った袴、紋は1つか3つと言う感じになります。披露宴や結婚式等ではご招待された方が着用する様な着物になります。男性の場合は、婚礼時には羽織は無理をして着なくても良いですが、袴を穿くのは常識となっていますので気を付けるようにしましょう。

着物を着る場所【結婚式・披露宴】(女性)

結婚式や披露宴の時に着用する女性用の着物としては、既婚女性の場合は第一礼装が五つ紋の黒留袖になります。黒留袖を着用するのは既婚女性の中でも新郎新婦の母親、仲人夫人の方、新郎新婦の親族の既婚女性になります。現在では黒留袖じゃなくて、色留袖を着用する親族の方も増えてきているそうです。

黒留袖には、色々な模様が付けられていますが古典的な柄物から、モダン的な柄物まで有るそうです。ただし基本的には吉祥文様と言っておめでたい柄物を入れている物が多いそうです。その柄では技術的に言うと、京友禅、加賀友禅、江戸友禅と言った有名な物から、金祭、金銀糸を使った刺繍を入れた物まで色んな技術が詰まっている物まで有ります。
主賓として出席するご婦人の方の場合は、一般の招待客の方よりは少し格調高い着物を着ると良いでしょう。色留袖を着るか訪問着を着ると親族の方や仲人の方とは違うと言う意思表示が出来ます。また、ご友人や仕事の同僚など、一般の招待客のご婦人の場合には、色留袖を着用しても良いですし、訪問着でも色無地でも小紋でも良いと思います。多少派手でも構わないです。

次に未婚女性の場合ですが、振袖を着ていくのが第一礼装になります。振袖以外の着物を着ていく場合には、披露宴の内容、披露宴の出席する自分の立場などを考慮して選ぶようにしましょう。例えば、訪問着でも構いません。訪問着の場合には袋帯を付ける様にして、二重太鼓や帯結び等、帯の結びで個性を出して着ても良いでしょう。

着物の種類【紬】

着物には「紬(つむぎ)」と言われている種類が有ります。

紬を着るのは本当の着物好きだと言われる位、紬には個性を豊かに表現する事が出来る、おしゃれ着物としての位置付けが有ります。

紬は「先染め」で作られている着物が多いです。「先染め」とは糸の状態から色を染めて、それから反物にすると言う物です。ですから、紬に付けられている模様は、生地に直接模様を染める小紋や訪問着の様な物ではなくて、色糸を使って織って表現する織柄と言う事になります。

しかし、紬は先染めの物だけではなくて、「後染め」と言って糸を反物にしてから染めると言う物も有ります。

昔は紬と言う物は繭糸で商品化出来ない物を使って作られていた物だと言われています。ですから普段着と言う位置付けでいたそうなのですが、最近になって紬を作る伝統技術の高さからおしゃれ着、社交着という位置付けになってきたそうなのです。

紬は通常、産地の名前が付けられている事が多いです。紬糸は真綿を紡いで糸にしたものになり、結城紬を筆頭にして多くの紬が紬糸を使って織られて作られています。しかし紬の中でも大島紬や黄八丈は絹糸を使って織られています。

区分けとしては、機械を使って紡いだ紬は普段着として使って、手を使って紡いだ紬はおしゃれ着として使うのが良いのではないかと思います。

紬を着る時に使う帯は、金銀が入っていない物を使うのが良いと思います。染め帯を使ってしまうと雰囲気が柔らかくなります。袋名古屋帯を使うとカジュアルな感じになりますので、帯を用途によって使い分けて着るとオシャレも楽しめて良いと思います。

着物の寸法の出し方

着物を選ぶ時に困るのが寸法だと思います。特に既に仕立てられている物を選ぶ際には自分の体型に合った物を選ぶ事が大切ですので、寸法の測り方を覚えておくと便利です。

【身丈】
女性の場合の身丈ですが、おはしょりの部分も合わせて身長と同じ位の長さの着物を選ぶと調度良い長さになります。既製品の着物で調度良い長さが無ければ、身長の±5センチ以内の長さの着物を選ぶと無理せずに着る事が出来ます。

男性の場合にはおはしょりが必要ない為に、女性の身丈の出し方と違う様になります。男性の着物はくるぶしが隠れる位の長さがベストになりますので、自分の身長から25センチを引いた長さの着物を選ぶ様にすると良いでしょう。

【身幅】
身幅は自分の体型に合わせて選ぶと良いと思います。もし標準的な体型より太めでしたら身幅も幅が広い物を選ぶと良いですし、細めでしたら身幅も幅が狭い物を選んで頂くと良いと思います。しかし、既製品の場合にはぴったりした物が見つからないかもしれませんので、店員さんに聞いてもらうと良いかもしれません。多少違ってもあまり気にはならないと思います。

【裄丈】
袖の部分は手首の関節辺りまで来るような長さの物を選ぶと良いでしょう。長さで表すとしたら背中の背骨から手首までの長さを測っていくと良いと思います。着物は袖が長いよりは短い物の方が良いと思いますので、既製品で調度良い長さが無ければ短めの物を選ぶ様にしましょう。

もし既製品でもお直し出来るところも有りますので、購入する所で申し込んでみると良いと思います。

着物と季節

日本には四季がある国です。春夏秋冬があるお陰で1年間に色んな季節を経験する事が出来ます。そしてその季節毎に着る着物も違ってくるのです。

例えば冬の季節に着る着物ですが、生地も重ね着でも温かくする事が基本で、コートを羽織ったりショールを巻いたりするスタイルが基本的な物になります。これにより温かくして出掛ける事が出来ます。

次に、夏の季節に着る着ものですが、冬とは対照的に涼しげな感じで着る事が基本になります。生地も冬場と比べれば薄い物が多く、中には透ける様な感じの生地も有ります。これにより着ている人はもちろん、見ている人も涼しい感じの気分になると思います。

こうしてみると、着物にも洋服と同じ様に夏物、冬物と有ると言うのがお分かり頂けるでしょう。

着物の世界では「袷(あわせ)」と言われている時期があり、秋物・冬物・春物(つまり夏物以外)を表している言葉になります。月で表すと10〜5月と言う感じと言えるでしょうか。

残っている夏の時期の事を「単衣(ひとえ)」と言います。月で表すと6〜9月になります。夏はその中でも単衣と盛夏(せいか)と言う時期に分けられているそうです。

単衣と表している着物は、初夏・初秋にあたる6月と9月で、この時には透けない感じの着物を着ます。透ける感じの着物の場合には2枚重ね合わせて着る事でこの季節に着るとベストになります。

真夏にあたる7〜8月の盛夏の時期には透ける素材の生地を使った着物を着るといいでしょう。絽や紗、麻の着物でも良いと思いますよ。

着物を着たら正しくお手入れをしましょう

着物を着た後はお手入れが必要です。お手入れを正しくする事によって、大切な着物を長く着て頂く事が出来る様になるものです。ですから、お手入れは面倒がらずにきちんと行いましょう。

着物を着て外出した後は脱ぎますが、すぐたたまずに先ずはハンガーにかける等して、陰干しをしましょう。大体一晩程補しておけば良いと思います。干す場所は直射日光が当たらない場所、また風通しが良い場所が良いでしょう。使うハンガーは着物用の物を使った方が袖も長くかけられるので良いでしょう。

何故陰干しするのが良いのかと言うと、着た後の着ものと言うのは汗なども含んでいますので、湿気を多少なりとも含んでいます。その湿気があるまましまってしまうと、湿気が元でカビが発生してしまったり、虫に食べられてしまったりして着物が傷んでしまう原因になります。ですから一度陰干しをして湿気を取る必要があるのです。

次に帯ですが、帯は折りじわが付きやすい物です。ですからハンガーに一度かけて、シワを伸ばす様な感じで軽く手で伸ばす様にすると良いでしょう。

帯揚げに関しては、シワになりやすい物なので、出来ればアイロンを軽くかけてから収納すると良いでしょう。またシミや汚れが無いかどうかも確認しておいた方がいいでしょう。また帯締めの場合は房が乱れていると感じたらアイロンを直接かけるのではなく、アイロンの蒸気、またはヤカンの蒸気をあてる様にして房を伸ばします。それから紙に巻く様にするとキレイに収納出来ます。

着物がある生活

「着物」は私達が生まれるずっと前から日本にある、日本にとっての民族衣装になります。

とは言う物の、今では洋服を着る人が多くなって着物を着ている人の方が少なくなってしまいました。何故ならば洋服の方が着物よりも簡単に着られるし、値段的にも安いし、着ていく用途が広いしと言った感じだからです。

しかし、お正月番組等でテレビを見てみると、タレントさんや女優さん達がキレイな振袖を着て出ているのを見ると「やっぱり着物って素敵だな」「可愛いな」なんて思いますよね。普段着物なんか着ていない人が着物を着てテレビに出ていても、それに対して違和感も何もなく見ていられるのはやっぱり日本に着物と言う文化が根付いているからだと思います。

またお正月だけでなく、夏の時期に浴衣姿で歩いているカップル等を見ると、つい「良いなぁ」なんて思ってしまう事もあるでしょう。

少し考えてみて下さい。家の中にずっとしまってある着物なんかないでしょうか。有るとしたらタンスにずっとしまってあるのは勿体ないですよね。もしその着物が古くて小さくてと言う理由で着られずにしまってあるとしたら、リサイクルで復活させると言う手もあります。

また最近ではリメイクして、着物を着るものだけでなく小物として復活させると言う手段も有ります。着物の柄はとても可愛いので小物にはピッタリです。もし家に眠っている着物があったら可愛く変身させてみてはいかがでしょうか。

より着物を身近に感じる事が出来ると思いますよ。

男性が着る着物

着物は女性の専売特許と言うイメージが有りますが、そうでは有りません。男性が着る着物姿は、また魅力的な物だと思います。

最近では日常的に着物を着て生活をすると言うのは少なくなってきましたが、ここ最近は男性の方で日常的に着物を着て生活をすると言う方が増えてきていると言う現実が有る様です。

その様子も様々で、年配の方が休日に着物姿でゆったり過ごしていたりとか、若い子が自分なりに着物をアレンジして街中を歩いていたりとか様々ですが、着物を着る人が増えてきたと言うのが分かると思います。

男性と女性では着物を選ぶ際の寸法の測り方が違います。男性用の場合には「おはしょり」を作りませんので、「身長から25センチ」を引いた長さが身丈と思ってくれれば良いと思います。目安は着てみてくるぶしが隠れる位と覚えておけば良いでしょう。

【礼装・略礼装】
花婿さんや仲人さんが着る様な物が礼装になります。
紋付き羽織り袴と言うスタイルになります。
紋付きの黒ならば礼装になりますが、紋付きでも色生地の場合は略礼装と言う事になりますので、紋の数に合わせて着ていく場所を応用すると良いでしょう。最近では披露宴や法要の際にも色紋付きを着てくる方が増えてきたみたいで、華やかさを添えてくれます。

【外出着・普段着】
袴を穿かないで着物だけきる着方の事を指しています。礼装には向かないので普段着や外出着として楽しむ事が出来ます。
お手入れも簡単な着物で、気軽に着ていただく事が出来ます。
また、季節によっては夏に浴衣を着るのが涼しげで良いと思います。

着物について【振袖】

着物には「振袖」と言う種類が有ります。
基本的には未婚の女性が着る礼装になります。

色鮮やかな生地と、袖丈が長いのが特徴の着物になります。袖の長さには色々有って、大・中・小と有ります。私達がよく目にする振袖は大振袖と言う物だと思います。

振袖は色鮮やかと言う事もあり、見ているだけでも華やかな印象を与える事が出来ます。着る機会も華やかな場所が多く、成人式や初詣、卒業式、披露宴等華やかな場所が多いです。結婚する前の女性ならば1枚持っていると重宝するでしょう。

しかし、着られるのは未婚の女性のみと言う事も有りますので、既婚の方は見て楽しむだけになってしまうのがちょっと残念な感じもしますよね。

そんな振袖ですが、タイプも色々有ります。

普段私達が想像している振袖と言うのは、花柄であったり古典柄であったりして、どちらかと言うと華やかと言う印象が強い様に思えます。しかし、近年においではシックでモダンな感じの振袖も出てきており、人気があるようです。

次は振袖に合わせる帯についてですが、丸帯か袋帯を合わせるのが普通です。昔は丸帯を主流にして合わせている方が多かったのですが、今では袋帯を主流にして合わせている方が多い様です。

振袖の場合には帯も派手目な感じが似合います。有れば金箔や銀箔をあしらった様な物があれば更に良いです。また、振袖は変わり結びをしますので、丈が長い帯を使った方が色々な形の帯を結べると思いますので良いと思います。

着物を着る機会【華道】

着物が着られる機会として華道が挙げられます。草花や樹木と言った植物等を組み合わせて観賞用として、一つの芸術を作りだす事を指しています。

分かりやすい言葉としては「生け花」が挙げられるでしょう。華道では様々な花を使ったり、様々な生け方が有ったりして、これらは流派によって違うそうです。華道は昔からある日本の文化で、着物を着て行うとより風情が伝わる様な感じがします。

どこかのお宅にお邪魔した際に、玄関にキレイな花があったりすると、その家の心配りが伝わるような感じがします。

そんな日本の伝統文化である華道ですが、始まりは室町時代の事らしいです。昔から私達日本人は春のお花見、秋の紅葉狩りと四季に合わせて植物と触れ合う機会が有りました。それを家や建物内でも楽しめる様に、より躍動感を味わってもらう為に華道は有ります。花を生けるときにはその人の心も反映されると思います。
いつも着ている様な洋服でももちろん良いのですが、出来れば日本ならではの着物を着て生けると、より気持ちもシャキッとして気持ちを込めやすいと思います。

現在では西洋の文化であるフラワーアレンジメントを行う人が増えてきましたが、華道はそれとも違ってなんとも言えない雰囲気を出してくれます。どちらにしても花を使って人々の心に響く様な技術が世界中で広まっているのです。

華道を嗜んでみながら、着物を着て行ってみて気持ちを落ち着ける事が出来る華道は、まさに日本ならではの物ではないでしょうか。

着物を着る機会【茶道】

着物を着る機会として挙げられるのが「茶道」です。

茶道は日本古来から育まれてきた歴史や伝統がある物で、着物を着て茶道をすると気持ちにも変化が表れる様な感じがします。「日本人に生まれて良かった」等とついつい思ってしまうかもしれませんね。

私達の現代の生活は、様々な物に追われたり、ストレスが蓄まったりして、つい自分を見失ってしいそうになりますそのはけ口になる物も持っていない人が多いでしょう。

束の間の休日にゆっくりと茶道を行ってみると、静かで落ち着いた空間が日々の事を忘れさせてくれそうな感じさえ与えてくれます。また、着物は着ている事でも気持ちが少し清々しい感じになり、気持ちを切り替えて臨む事が出来る魔法の様な物だと思います。

先ず茶道では茶室に入ります。部屋にある掛け軸に書いてある言葉に目を奪われる人も多いでしょう。

次に茶道で使われている道具です。四季によって使われる道具や作法までもが違ってきますので、それだけでも四季を感じる事が出来ます。

茶道は静寂な物で、日本古来からある美しい生活文化を感じる事が出来る素晴らしい物です。その場にいるだけで現実の様々な事を忘れて、新しい活力がみなぎってくるのを感じる事でしょう。

茶道とは、お茶やお菓子を楽しむだけでなく、礼儀作法を感じたり、季節を感じたり、名品に触れたり出来る美しい物です。そんな場所に着物をきて出掛けてみませんか。きっと気持ち的にも色んな変化を感じる事が出来ると思いますよ。

着物の管理

着物の管理についてですが、先ずは着物の収納です。着物や帯はたたむ形がきちんと決まっているので、収納は洋服より楽と言って良いでしょう。着物や帯に折り目が付いている場合にはその折り目に沿ってたたんで行きましょう。この時不要な折り目を入れない様に注意しましょう。

たたむ時の注意点ですが、金糸や銀糸、刺繍等細かい細工がある場所については薄紙をその部分にあてて保護する様にたたみます。たたんだら全体をたとう紙または布に包んで収納しましょう。収納する際には出来れば1つの棚に1つの着物と言う様にした方が良いでしょう。帯や着物を上に重ねていくと、当たった部分にシワが出来てしまったら跡が付いてしまう事がありますので、たくさん上に重ね過ぎない様にする事が大切です。

タンスに着物を収納する時には、着物の種類や素材、着る季節や用途に分けて収納が出来ると、整理整頓がきちんとでき、次に着る時にも分かりやすくて便利だと思います。また素材を合わせる事で防虫剤や防湿剤を入れる点でも分けやすくなります。

着物を収納するタンスについてですが、出来れば昔から適していると言われている桐タンスが良いです。桐タンスは湿度に強く、湿度が高くなれば木目を詰まらせますし、湿度が低くなると木目を開いて、自分で湿度を調整します。この点が着物や帯を保存するのに適しているのです。

しかし、大抵のお宅では桐タンスをわざわざ買うと言うのは難しい事でしょう。こう言う時には桐で作られた衣装ケースで代用すると言う事も出来ますので検討してもらうと良いでしょう。

着物について【小紋】

着物には小紋と言う種類が有ります。小紋とは染め柄の事を指していて、文字に表されている様に小さい文様が着物の布地全体に型染されているものを指しています。

型染めと言うのは型紙を使って生地に絵柄を染めていく事です。型染めを使っている種類はたくさんあって、型友禅や江戸小紋と言った昔から親しまれている伝統的な物はもちろん、現代的な型染めの種類もあります。

小紋は着用する機会が比較的多い着物で、ちょっとしたパーティーや結婚式の二次会、友人とのお出掛け等が有ります。舞台等を観劇する時にも良いと思います。

以下に小紋の代表的な着物を紹介します。

【型友禅】
友禅染めと言われている中の一つで、型紙と写し糊を使用して作られます。型友禅では一色で染めるのではなく、たくさんの色を使って染めていくので、出来上がりが華やかになります。ただ、型友禅を作るのには職人の類い稀なる技が必要です。なぜなら型友禅では一色に対して一枚の型紙を使用して染めていくので、色を取り替える度に型紙を使わなければならない事、また下になっている柄に合わせなければならない事があるからです。

【江戸小紋】
昔は小紋と言ったら江戸小紋の事を指していると言われていました。
小紋の名前のとおり、小さい紋を一色染めで仕上げた物で、江戸時代には武家の公服として使われていた着物だそうです。
元々は自分の藩の紋を用いていたのですが、色んな紋を使用するようになったそうで、細かい紋ほど格調が高い紋とされていたそうです。

着物の種類【色無地】

着物には「色無地」と言う種類が有ります。

色無地とはその名のとおり、無地一色の着物の事を指しています。ただし黒以外の事になります。

この色無地に紋が付く事によって、慶弔両方にとっての準礼装の着物になります。色無地の着物は用途がとても広く、これに柄が入ってしまうと途端に利用範囲が狭くなりますので、1枚持っているととても重宝する着物になります。

昔は色無地の着物と言ったら、白生地を購入してきて自分達の好きな色に染めると言う手法を取る人が多かったのですが、現在ではそんな面倒な事はしないで、既に染められている着物から好きな色を選んで購入する方が多くなってきました。

色無地には生地にも種類があって、一越縮緬・古代縮緬・紬の様に地紋が入っていない物と、綸子・紋意匠の様に地紋が入っている物とが有ります。この地紋と言うのは織り糸を使って表された文様の事を指しています。

色無地の着物に五つ紋を付けると、改まった席にも着用していける式服として使用できます。これが三つ紋になると少しカジュアルになり準礼装として使用できます。無紋になると訪問着と言う様な感じになります。紋の数に合わせて帯や小物を合わせる事も忘れない様にしたい物です。

着物は、色、紋の数、紋の種類によっても格が変わってきますので、着ていく時には失礼の無いようにきちんと調べておく事が大切です。例えば「染め紋」や「縫い紋」の違い、縫い紋でも「手刺繍」や「ミシン刺繍」と言う様に分かれています。

着物について【訪問着と付下げ】

【訪問着】
着物には「訪問着」と言う種類が有ります。読んで字のごとく訪問用の着物として着られる着物となります。また略式の礼装やおしゃれ着としても着ていただく事ができ、用途に合わせていかようにもしていただく事が出来る万能の着物と言っても良いでしょう。訪問着は比較的自由な着物と考えていただいて良いです。ですから十分にご自分の個性を発揮していただいてオシャレにして良いのです。

訪問着は結構手間暇かけて作られている物で、白生地を仮縫いした段階で職人さんが模様を下書きします。それを何重もの工程を経て絵羽模様として染め上げられた物を総称して「訪問着」と呼ばれているそうなのです。

【付下げ】
着物には「付下げ」と言う種類が有ります。訪問着と小紋の中間と言う位置付けの着物になります。付下げを染める時には型を使って染める為に、同一柄を大量生産する事が可能となっています。

模様は出来上がった時に下向きにならないように、生地を裁つ位置に合わせて型を配置して染めていきます。

模様の置き方は以下の2種類に分ける事が出来ます。

《絵羽付下げ》
付下げですが、訪問着の様に一見見える程、染めも刺繍もしっかりしている着物になります。これから付下げ訪問着と呼ばれる事もあるそうです。実際のところは絵羽では有りません。

《付下げ小紋》
裾部分から肩部分にかけて、また袖下から袖山部分にかけて、染められた柄が全部上向きになっている柄の事を指しています。

着物について【色留袖】

着物には色留袖と言う種類が有ります。黒留袖と違って下地の色が黒以外の留袖の事を指します。

色留袖も黒留袖もお祝い事の時に着用する着物で、どちらを着ても同格です。柄も黒留袖と同じで裾模様が使われています。ただし黒留袖と違うのは未婚の方でも着る事が出来ると言う点です。

紋に関しては五つ紋が正式と言われていますが、現在は三つ紋と言う略式で作られる場合が多いです。

ただし、略しすぎて一つ紋にした場合には、訪問着と言う扱いになりますので注意しましょう。また、仕立てに関しても正式な五つ紋と略式の三つ紋は比翼仕立てになりますが、それ以外はなりませんので注意しましょう。

一般の方はあまり有りませんが、晩餐会等の宮中行事に関しては黒留袖ではなく、五つ紋の色留袖を着るのが正式な正装だと言われています。なぜなら宮中では黒を喪の色としている為に黒留袖を避けているからです。また海外では喪の色を紫としているので色留袖でも紫は着ない様にと覚えておくと良いでしょう。

略式の三つ紋の色留袖は結婚式や披露宴で着用したり、お子さまの卒業式や入学式、特別なパーティーの際に着たりする事が多い様です。

また、一つ紋の色留袖はちょっとしたパーティーや披露宴の時に着る事が出来ます。

こういった事から考えてみて、色留袖は宮中でもお祝い事でも相応しい位に優美な印象がある事から、最近では結婚式の場合でも黒留袖でなく代わりに色留袖を着用する方が増えてきている様です。

着物について【黒留袖】

着物には「黒留袖」と言う種類が有ります。これは既婚女性が慶事に出席する際の礼装になります。

基本は黒で、足元の部分に金色の柄が入っている着物です。結婚式の際には新郎新婦の母親や、仲人の奥様、親戚親類の既婚女性の方が黒留袖を着ます。

元々、黒留袖と呼ばれていた訳ではなく、昭和45年頃は関東地域で「江戸褄」と呼ばれていたそうです。先ほど紹介した様に黒地に足元の部分だけに柄が入っており、後は白抜きした紋が背中、胸、袖に入っています。

「留袖」と言う名称の意味は、振り袖等にある長い袂部分を切って留めたと言う意味があるそうで、こう呼ばれる様になったと言われています。また「留」には留める(とめる)の他に、嫁いだ先に留まる(とどまる)と言う意味もあるそうです。

黒留袖の裾部分にあしらわれている柄の主流は「松竹梅」「鶴と亀」と言ったお祝い事で使われる柄となっています。

また、現在の黒留袖の仕立ては着やすさを重視した「比翼仕立て」になっていて、襟と裾部分が二枚着ている様な感じに見える仕立てになっています。これによって二重の襦袢を着なくてもよくなりました。

下記に黒留袖の際に身に付ける物の説明をします。

【長襦袢】
格調を感じさせる白い長襦袢を身に付けます。

【帯】
金や銀が折り込まれた物を使用します。出来れば綴織や糸錦の様な袋帯を使用します。

【帯締め、帯揚げ】
基本は白地で、金糸が入っていると華やかに見えて良いでしょう。

着物を普段着代わりに着てみる

着物を着るとなると、結婚式や成人式等特別な時にしか着ないような印象が有りますけど、本当は着物も洋服も使い方は同じだと思うのです。

洋服の普段着と言ったらジーンズにトレーナー、スカート、ワンピース等たくさんあります。もちろん着物でも普段着の着物と言うのがあり、小紋や袖、ウールやポリエステル生地の物とたくさんあります。

ポリエステルだとよく百貨店等でマネキンが着ている様な既製品の物と思っていただければ良いでしょう。小紋は白生地を染めた物を使用して作られた着物、袖は紡いだ糸を先に染めてそれから作られた着物です。とは言ってもこれらの着物が普段着に適しているとは、着物を着ていない私達からしてみたら想像もつかない事ですよね。

洋服の場合には、普段着や仕事着、結婚式等の冠婚葬祭等行く場所によって服装を変えるのが常識となっていますが、着物にも同じ事が言えるのです。着物でも普段着、冠婚葬祭等行く場所によって着ていく着物が違うのです。

生地などはあまり想像出来ませんが、結婚式に着ていく着物と、お葬式に着ていく着物では雰囲気が違うのと同じ様な感覚と考えて良いでしょう。昔を舞台にしたドラマや映画を見ると、みんな着物を着て生活をしていたので、着物を普段着として扱うのも当然なんですよね。

この様に普段着としても着物を着る事が出来ると言う事が分かりました。どんなシーンでどんな着物、それに合わせる小物や帯があるのか、追々調べてみると楽しいと思いますよ。

勇気を出して着物をチャレンジしてみよう

着物を着てみたいと思っても、実際に何から手を付けたら良いのか分からないと言う方が多いと思います。

とりあえず手始めに自分の周りにいる人達を見てみて下さい。親兄弟、親戚、知り合い、友達等々色々いると思います。その中に着物のイメージがある人はいるでしょうか。いつも着ている人でも、冠婚葬祭の時だけに着ている人でも、何でも良いです。自分で着物を着ている様な方を見つけてみましょう。

もしもそんな方が身近にいるとしたら、着方を教えてもらう事が出来ます。また、身近な方がもし着物を持っているとしたら、もしかすると貸してもらえるかもしれません。こうなるとグッと着物を着るチャンスは高くなると言う事になります。

そんなに簡単かな。と考える方もいると思いますが、着物を好きで着ている方にとっては、着物に興味を持ってもらえる事を嬉しく思う方が多いと思います。ですから、興味を持って聞いてみると親切に教えてもらえる可能性はグッと高くなります。結構親切丁寧に教えてくれるものですよ。その人たちが直接教えてくれなくても、教室なり知り合いなり、何かしら手掛かりになる様な事は教えてくれると思います。

ですから、着物を着たいと思ったら、取り敢えず身近な方達にぜひ聞いてみてはいかがでしょうか。「最近、着物を着てみたいと思うんだけど、何から手を付けたらいいのかしら」と聞いてみてください。そこから着物を着るまではきっとあっという間ですよ。

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